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(以下、おまけのような?)
…あの顔。
自陣に戻る道、半蔵は思い出していた。
周泰という男の忠義、その主と共に生き共に死ぬだろうと伝えた時の、
孫権の、あの妙な笑顔。
…解せぬ。
臣を道連れにすることを喜ぶような人間には見えなかった。
現に、その一瞬後、孫権はこう言ったのだ。
「そうか。ならば、やはり死ぬわけにはいかんな。」
と。
そのときには、紛れも無く君主の表情であった。
言葉に、偽りは微塵も感じられなかった。
ならば何故。
…詮索無用。
ふ、と半蔵は頭巾の中で口を引き上げる。
自分はただ己が任務を果たせばよい。
将器に優れた父子らの、全員が揃った孫呉はさぞかし強きことだろう。
それも、生きる時空の違う我が主や自分には結局関係の無いことだが。
ただ、今は。
孫呉の絆、見届けてやろうと思う。
主もまた、それを望んでいるようだ。
ひときわ速く駆けた半蔵が本陣に帰還し、
孫堅父子救出の報告が孫策と孫尚香と孫呉の将たちに届けられたのはその後すぐだった。
−終−
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フライング気味だったオロチネタ。
いやもう興奮しすぎて一気に書いちゃったよ。
日記ででも載せようと思ってたのにあまりの萌えにか結構な分量(私にしては)になったので
ページ作ってみる。
しかし…やられたわ…コー○ー様ってば…!
ちなみに最後の半蔵視点部分は、はじめに書いたんだけど他の部分とどうも繋げられなかったもの。
でもせっかく書いたから載せたくて(貧乏性)。