この男の忠義は、疑うべくもない。
愛もまた、痛いくらいにわかるのだ。
一つ一つ、傷をなぞる。
私のためについたその傷は、それぞれがおまえの命を脅かした。
おまえはいつか私への愛のために死ぬだろう。
愛されるということが、こんな風に絶望につながるなんて思ってもみなかった。
人との差異に怯え、ただ愛されたいと願った子供のころ。
応えてくれるはずもないと、しかし諦めきれずにおまえに恋焦がれていたついこの間。
愛されている自覚が、こうも私を苦しめる。
けれどそれを手放すなど、考えられもしないのだ。
わかっている。どうしようもないほど。
たとえおまえを突き放しても、
おまえはきっと私の知らないところで一人、私のためだけに死ぬのだろう。
わかるから。
逃げたいわけじゃない。
そんなわけはない。
重荷になど思うはずもない。
…本当は。
覚悟など、とうに出来ている。
人の命を背負うのはむしろ君主としての勤めでさえあり。
自ら望んで手に入れた、この男の全てを。
永遠に私だけのものにする、その、覚悟。
おまえの愛はいつだって私にとっての喜びで、それを苦痛に思うなどありえない。
ただ、うしなうことが怖いだけ。
身を切られるように痛いだけ。
単純で切なる、ただそれだけの、
こと、なのだけれど。
BGM「眩暈」BY鬼束ちひろ
この歌詞が本当に好きです。
しかしあれだね、白帝城 権たんプレイの歌とも思えるね。
いや、たしかに周泰もついてくるけどさ、馬超が……
わたし本当に泣きたくなりながら逃げましたよ(笑)
でもどこまでも追ってくる(笑)